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あせるな
おこるな
いばるな
くさるな
まけるな

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季節はずれだけど桜の話。

五反田から山手通りを目黒方面に進行し、東急線の高架下をくぐって左に入ると「かむろ坂」がある。
なだらかな坂道とゆっくりくねりながら上ってゆくその道は桜並木になっており、桜の季節になると見事な桜のトンネルになる。
千鳥ヶ淵や目黒川などのいわゆる「桜の名所」とよばれている華やかなとことは違い、地味で静かな隠れた桜の名所。ひっそりとたたずむその通りがぼくは好きだ。

桜の時期だけではなく、多くのタクシードライバー達にとってもそこは格好の休憩ポイントでもある。
本通りから逸れたわき道なので車の往来も少なく、道路わきには公園と公衆トイレがあり、いつもドライバー達はそこで用をたし一服している。
花の散ったあとの鮮やかに色づいた緑の葉桜はもっと好きで、枯葉の時季はゆるやかな車道に舞う茶色に変わった葉っぱたち。雨のふる明け方には、太陽に照らされた桜の木と濡れたアスファルトが眩しく反射する。

3つほど遡った桜の季節。
大井町で若い女性とそのお母さんらしき二人連れのお客さんが乗車した。
このタクシーチケットの有効期限が今日までなんですよ、と女性はそのチケットをぼくに見せ、母と一緒に桜の名所巡りをしたいと言う。なるほど、明日にはただの紙切れと化すそれの有効活用としては正しい選択だ。ぼくは都内の桜スポットを何ヶ所か提案し案内した。そして、最後にどういても行きたいところがあるんです、とお母さんが言った。
かむろ坂の桜が見たいんです。

かむろ坂の公園脇に車を停めると、母と娘は最後の花見散歩に出ていった。
ぼくは自動販売機で買った缶コーヒーを飲みながら、桜の木の下のベンチに腰かけてふたりを待つことにした。しばらくして戻ってきたふたりは、来てよかったねー、うん、かむろ坂の桜がいちばん好き、と話しながら車に乗りこんだ。

そんな3年前のことを思い出しながら桜の下の車内でうとうとしていると、コンコンと窓ガラスをたたく音がした。
「すいません、目黒川までいきたいんですけど」
さあ仕事だ。
ぼくはシートベルトを締め直し、ドアを開けた。


もう随分昔に、島田雅彦の『夢使い レンタルチャイルドの新二都物語』という本を読んで衝撃を受けたことがある。

10年ほど前に」「GAIAX」というコミュニティで、少年時代に夢を操作していた頃の話を日記に書き始めたとき、ふと昔読んだその「夢使い」という言葉を思い出して、日記のタイトルを『夢使い』にした。
最初の僕のハンドルネームは、そのコミュニティのIDが「IZUMIJ」だった為ただの「IZUMIJさん」だった。ある日、日記を読んだ誰かが僕のことを「夢使いさん」と呼んだ。それ以来いつの間にか僕は「夢使い」と呼ばれるようになった。

しばらく経ったある日、島田雅彦の「夢使い・・」を読んだという人からメールが届いた。
”あの本に夢使いさんの故郷の奄美大島が登場するんだね”
内容などすっかり忘れていた僕はびっくりして古本屋で「夢使い・・」を買い、何年かぶりにその本を読んだ。
確かに・・奄美が登場していた。

やっぱり僕と夢使いは繋がっていたんだねぇ


 

ウォッカ来たねー
単勝360円、馬単5→10で2020円もついてた・・
買わないと当る・・ 世の中うまくできてます。
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