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トラ猫だったと思う。
いつも人間の顔色をうかがっているようなおどけた猫だった。
あの日、40度を超えるうだるような猛暑で猫もぼくも狂っていたのかもしれない。

床に盛られた排泄物の前で、猫は媚びるような目でぼくをみつめていた。薄らわらいを浮かべて許しを乞うようにぼくをみつめている。ぼくは今度ばかりは許すまいと無表情で猫の目を見た。猫は相変わらずヘラヘラとぼくをみつめている。ぼくも猫の目を見る。
この猫は巨大な道化師か。あるいは感情を持ったヌイグルミか。しばしの睨みあいが続いたが、とうとう堪えきれなくなった猫は視線をはずし、チッと舌打ちをしたあとにニャーと鳴いた。

その瞬間、ぼくの中のなにかがキレた。


目覚めると全身に汗をかいていた。
そして、手のひらに残ったぐにゃりとした生々しい感触。

いやな夢だった。



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