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外堀通りを赤坂見付方面から溜池の交差点にむかって車を走らせていた。交差点にはコマツの大きいビルやりそな銀行の入ったオフィスビルが並んでいるが、そのビルのエントランス付近に何人かの警官と数人の人だかりができていた。事件でもあったのかなと思って見ていたが、それにしては緊張感が微塵も感じられず、逆に集まっている人たちの顔には笑みさえ見えるのだ。
ぼくは右折車線に入っていたので信号が変わるまでけっこう時間がかかる。興味深く様子をうかがっていると、やおら警官がゆっくりと歩きだし、集まっていた何人かもまたゆっくりと警官のあとについていった。すれ違う人々は警官の足元のあたりを見ながらやはり微笑んだり、中にはケイタイを下方に向け写真を撮っている人もいる。

なんと警官の後には、親カルガモを先頭に3匹の仔カルガモ一家がひょこひょこと歩いていたのだ。
おお!これがカルガモ一家のお引越しかー!と、感動している間に信号が変わり車が動き出した。
梅雨も明け、うだるような暑さの中、カルガモたちはニンゲンたちのことなどどこ吹く風といったようにひょこひょこひょこと歩いている。その姿はひょうきんであり愛しくもありこっけいでもあった。

でも・・と、ふと考える。カルガモのお引越しは皇居のお堀とかあの辺ではなかったっけ・・ 。それにテレビやマスコミ、見物人が雑踏するイメージがあったのだが。果たして僕がさっき見たカルガモ一家のお引越しはまるで地味で、人の群れといっても十人いるかいないかくらいで、行き交う人々がただ微笑むくらいで、もしかしたら彼らはモグリのカルガモ一家だったのだろうか。皇居のお堀のカルガモ一家のパロディをやっていたのだろうか。それになんであんなオフィス街を歩いていたのだろうか。いったい彼らはどっから来てどこに行こうとしていたのだろうか。謎は深まるばかりであった。
そういえば人をくったような彼らのあのひょこひょこ歩きの後ろ姿には哀愁が漂っていたような気がした。
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